ITコンサルティング / ERP導入

AI活用によるERP開発工程の比較

従来のウォーターフォール(WF)とAI活用版を同じ時間軸で比較する。工程の順序は変わらない。変わるのは各フェーズの所要時間である。

工程タイムライン(所要期間を横幅で表現)

従来 ウォーターフォール AI活用版 並行開発の開始ゲート
従来 WF逐次・約20ヶ月
要件定義2〜4ヶ月
全体設計2〜3ヶ月
機能設計各部門 2〜3ヶ月
(逐次)
実装6〜12ヶ月
テスト・移行2〜4ヶ月
≈ 20ヶ月合計目安
AI活用版並行・約8〜9ヶ月
要件定義4〜6週
全体設計2〜3週
▼ 並行開発ゲート
機能設計 各部門 2〜4週
部門A ▶
部門B ▶
部門C ▶
実装3〜6ヶ月
テスト・移行1〜2ヶ月
≈ 8〜9ヶ月合計目安
※ 横幅は所要期間の目安に比例(正確な縮尺ではない)。機能設計は3部門を並行して進める。
約 1/2 全体で約20ヶ月 → 約8〜9ヶ月へ。AIが各フェーズのドラフト生成・自動化を担い、人間は判断に集中することで所要時間を圧縮する。

各フェーズで「AIがやること / 人間がやること」

PHASE 1
要件定義
従来
2〜4ヶ月
AI活用
4〜6週間
AIヒアリング議事録から業務フロー図・要件書・画面モックを自動生成
人間ヒアリングと、生成物の確認・判断に集中する
PHASE 2
全体設計
従来
2〜3ヶ月
AI活用
2〜3週間
AIデータモデル・API設計・システム構成図のドラフトを生成
人間ドラフトをレビューし、方針を確定する
PHASE 3
機能設計
従来
各部門
2〜3ヶ月(逐次)
AI活用
各部門
2〜4週(並行)
AI部門ごとの機能仕様ドラフトを並行して生成
人間部門要件の確認。※ゲート通過が並行化の前提
PHASE 4
実装
従来
6〜12ヶ月
AI活用
3〜6ヶ月
AI画面実装を仕様から自動生成(バックエンド先行のため最後でよい)
人間API・データ(バックエンド)を先行実装・確認
PHASE 5
テスト・移行
従来
2〜4ヶ月
AI活用
1〜2ヶ月
AIテストケースを自動生成し、回帰テストを自動実行
人間結果判定と移行の最終判断

並行開発の開始条件(全体設計フェーズの完了ゲート)

この3点が確定して初めて、機能設計以降を部門並行で進められる

1点でも未確定のまま並行に入ると、部門間で手戻りが発生し、AI活用の時短効果が失われる。

1

マスターデータモデル確定

品目・取引先・組織・勘定科目の構造と、更新責任(誰が正とするか)を確定する。

2

部門間インターフェース定義

どの部門がどのデータを読み書きするかを定義し、境界を明確にする。

3

共通基盤確定

認証・権限・ログ・エラーハンドリングの共通仕様を確定する。

重要な補足事項

画面モックは要件定義で、画面実装は最後

モックアップはユーザー確認のため要件定義フェーズで作成する。実装はバックエンド先行で、画面はAIが仕様から自動生成するため最後でよい。

AIが変えるのは順序ではなく時間

工程の並び(要件→設計→実装→テスト)は従来と同じ。AIは各フェーズの所要時間を短縮する。

ヒアリングの質が全てを決める

AIドラフトの質はインプット次第。ヒアリングが浅ければ生成物も浅く、AI活用の効果は出ない。